2020.12.10 12:46いよいよ色のない季節に…。同じ北海道でも、積雪ゼロの札幌から50㎞離れた美流渡(旧地名:ミルトマップ)では、既に風景から色が消えました。展示室の木馬とカワセミが見ている「真っ白な世界」は、流石にもう春まで解ける気配はありません。これから続く長く凍える季節は、少し立ち止まって色々なことを考える絶好の機会です。人類一丸となって立ち向かわなければ敵わない新たな自然の脅威は、少しは世界が良き方向に変わる切っ掛けになってくれるのでしょうか。エルサレムの市場を打ち壊した「イエス」や、悪人こそ救われるべきと説いた「親鸞」の哲学を、多くの現代人が理解する日はくるのでしょうか。自分自身も、大事な友を失い、伝わらない想いを痛感し、頑張れば成し遂げられると信じて突っ走るだけでは無い、ほかの生き方もあ...
2020.07.31 02:52Miruto Rock #10 不惑だった筈の40歳目前で職業訓練校に入校、基礎技術を履修しただけの、師匠を持たない私にとって「ロッキング・チェア」は、最も難しく最も面白い家具です。山奥の小さな工房で、自己流の悪戦苦闘を重ねて作っています。
2020.07.23 11:57顔の無い木馬:蘇る。 1か月前、捨て犬のように置かれていた「顔の無い木馬」が、新しい顔を得て、復活しました。 製作当初(20数年前…?)は、参考にした木工雑誌からのコピーでしたが、作り直した顔は、フリーデッサンからの削り出しです。フリーとは言うものの、「あれ!!どこかで見たような…。」となってしまうのは、隠せません。実は、大好きな「風の谷のナウシカ」の冒頭に続くシーンで「ユパ様」が乗っていた「ダチョウ馬」の顔によく似ています。 優しさこそが最も尊く、最も強い。そんな「風の谷の」世界観が理想の社会だと思っています。ミルトの谷にそれを再現するのが「夢」です。勿論まだ、諦めてはいません。 木馬は、無施錠の展示室に置きます。オイルフィニッシュの乾燥に4~5日かかりますが、持ち主の...
2020.06.24 23:30「顔の無い、木馬」 6月14日(日)工房のシャッター前に無造作に置かれていた「顔の無い木馬」が、過去から帰って来た自分の作品だと気が付くのに、暫く時間が掛かった。 ハードディスクを破損した2002年以前の記録を失った事と、自分自身の記憶が薄れつつある事を、思いもよらぬ恥ずべき結果で知らされた。 自分の作ったものである事はすぐに確信できたが、誰に何時どのように渡したのか、思い出せない。なぜ添え書きも連絡も無く、置かれていたのかにも心当たりがない。一つ一つ丁寧に作り、個人のユーザーに一つ一つ手渡す事を、拘りとしていた筈なのに…。 約30年前、工房の開設当時にお世話になった人の顔を思い浮かべるが、すでに鬼籍に入った人も少なくない。 この木馬の履歴を辿る事を諦め、新たに顔を...
2020.04.27 13:54四方転び:洗車台N-vanは、190㎝の背高のっぽ。屋根の洗車に必要なアルミ製の洗車台は、6000円以上するので、貧乏木工家は得意のDIY(とは言わないか…?)材料費2000円少々と2時間弱の作業で、同等品を作りました。切りっぱなしで塗装前ですが、4方転び(木工をしている人は解かりますよね…。)で頑丈ですよ。
2019.12.19 12:44さあ、山籠もりの季節です。滞っていた椅子6脚を仕上げ、色の無い季節の間に前作を凌ぐ「ミルト・ロック」製作にかかります。暫くご無沙汰の(木彫りの…)鳥達にも再会したいと思います。