70年の人生を、地方都市、離島、大都市、山奥で暮らし、考えた事・感じた事を、残りの人生を数える歳になった今、書き残したいと思います。
私は「日本」が大好きです。「誰にとっても自分の国が良いに決まっている!」と呆れないでください。日本が一番いい国だと言っている訳では無いのです。 世界中、良い国は数えきれない程ある筈です。全ての国が、愛国心を持った人にとっては、一番いい国の筈です。優れている処も、劣っている処も、輝かしい歴史も、恥ずべき過去も、苦しい現実も、明るい未来の夢も、私にとって丸ごと他人事ではない「日本」が大好きなのです。政治的イデオロギーを差し挟む余地はありません。愛国心とは、そういうものだと思います。
愛国心を声高に唱えながら、悲惨な過去と悲しみに目をつむり、苦しみに背を向ける人達が、少なくありません。多様性にとんだ豊かな国土を、放射能や化学物質で汚染する過ちを、覆い隠そうとする人達も未だ後を絶ちません。現代版の奴隷制度ともいえるブラック就業の基盤を作り、若者の未来を損得勘定に売り渡した一部の勢力が、膨大な不労所得を得ています。彼らが、歴史の審判を免れる事は決してないでしょう。
脆弱な人間がここまで生き永らえ生息地域を広げた悠久の「人類史」が教えているのは、「最も弱い個人を守り、人類全体を守る」事の重要性です。一見自然と隔絶した社会を作りあげたように見えても、その原理は変る筈がありません。現代社会にあって重要な、経済に於いても然りです。貨幣を絶対視するシステムがもたらした格差の拡大は、許される範囲を遥かに超えてしまいました。弱者を見捨てる制度が内部崩壊するのは、歴史を真摯に振りかえれば自明の理です。
それでもこの国の未来を思うと、わくわくする夢が次から次へと湧いてきます。これほど多様で豊かな自然環境に恵まれた地域・国土は、地球全体を見渡しても「日本列島」の他に多くはありません。その環境の育んだ実直な営みは、全人類に対する大きな貢献の可能性を持っています。まず貨幣経済の生贄にされた食糧生産を、本来の能力に回復させる事が急務です。その為の一次産業:所得補償は、最重要な必須政策です。そして先達が営々と育んできた、あらゆる分野の丁寧で緻密な仕事が、真っ当な価値を構築し、この国を立て直し「新しい日本」を作り上げると信じています。
「今だけ・金だけ・自分だけ」しか考えない政治屋に代わる、勇気を持って英断できるリーダーに、全てが掛かっています。そのリーダーを選ぶのは、もちろん我々です。
0コメント