1月の沖縄は別格としても、3月の九州から遅れること1か月半、5月の初旬には我が家の庭にも、桜前線が到達しました。
1950年にこの地で生まれ18歳で津軽海峡を渡り、39歳で帰ってくる迄の21年間、外から北海道を見て思い、以降の31年間この地で過ごして感じたことを、残りの人生を数える歳になった今、書き残したいと思います。
結論を最初に言います。私は北海道が大好きです。「誰でも、故郷が良いに決まっている!」と呆れないでください。北海道が一番いい所だと言っている訳ではありません。 世界中、良い所はきっと数えきれない程ある筈です。全ての地が、郷土愛を持った人にとっては、一番いい所です。
いい処も、悪い処も、悲しい過去も、恥ずべき歴史も、苦しい現実も、明るい未来の夢も、丸ごと他人事ではない、この北海道が大好きなのです。郷土愛とは、そういうものだと思います。
北海道が好きだと言いながら、北海道の自然を営々と守ってきた「アイヌ」の尊厳を踏みにじる言説が後を絶ちません。「アイヌ」の人達に対する歴史に懺悔の思いを持たないまま、北海道を好きだという資格があるでしょうか? 郷土愛を唱えながら、隣人との友好をないがしろにする人達を、賢明だと言えるでしょうか? 我田引水だけを唱える彼らの未来を、自然の摂理は決して許さないでしょう。
この地を「北加伊道=北海道」と命名し、アイヌ民族の惨状を訴え共生の道を説き、明治政府の施策に抗議し、開拓判官を辞職して以降この地に足を踏み入れなかった「松浦武四郎」の悔しさを引き継ぐ事が、山口県から入植してきた和人の末裔たる私にとって、北海道を愛することの出発点です。
北海道の未来を思うと、わくわくする夢が次から次へと湧いてきます。 食糧自給率200%の底力があれば、怖いものなんかありません。広大な大地を生かした航空宇宙産業・近隣諸国との友好を基礎にしたエネルギー問題の根本的解決・地域通貨によるベーシックインカムの雄大な実験も北海道なら可能だと思います。
子供達の為、孫達たちの為に、現実の難題を「仕方ない・・・」と諦めない事が、未来に続く道です。
「今だけ・金だけ・自分だけ」しか考えない政治屋に代わる、勇気を持って英断できるリーダーの出現に、全てが掛かっています。そのリーダーを選ぶのは、もちろん我々です。
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