2015年4月、仙台空港で初めて見た実機に、映像や画像で見て来た違和感を改めて感じた。それは、「20世紀:航空少年」の常識から逸脱した、「空力的外観」に因る。
1971年のVFW614(西独)に前例があるので、今や売り物になった「OTWEM」のことではない。
「HONDA JET」の主翼は、上反角も後退角もない完全な「直線翼」に見える。しかも低翼…。これでロール軸の安定、(横安定)に不都合は生じないのだろうか…?
ライバルの「セスナサイテーション」には、上反角も僅かに後退角もある。
最新の軍用機(戦闘機)は、コンピューターに安定を委ね、運動性追求の為、空力的:静安定をゼロにしていると聞く。しかし民間機では電子機器の故障時にパイロットの負担が大きすぎると思う。
当て舵を必要としない程、(コックピットクルー談)コンピューター制御された「エアバスA320」でも、主翼に上反角があるのは、 もしもの人力操舵に空力的安定は欠かせないからだと納得していたのだが…。
藤野CEOに訊ねた答えが、この写真です。実証実験機(右)と量産初号機(左)の違いがわかりますか? 横安定を担保するのは、上反角(上反角効果のある後退角も含む)ばかりと考えていた「20世紀:航空少年」の目から、また一つ鱗が落ちた。
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