昨年夏、17歳のマック・ラザフォードさんは、2月の姉に続き、最年少単独:世界一周飛行を成し遂げた。新千歳~美唄~釧路からアッツ島(2010年からは無人島)経由で太平洋を横断したという~心躍る勇気ある素晴らしい快挙に、久々に心から拍手を送りたいと思いました。
これを切っ掛けにしたかのように、やっと動き出した航空局のLSA:規制緩和は「情けない!」を通り越して、これまでの「絶望」に上塗りする姑息なアリバイ工作の臭いがする。
勘違いしては、いけない。「ジェネアビ界」が今のままでは、LSAが日本に於いて先進諸国並みに運用されるのは、20~30年…否100年たっても敵わないと断言します。その間、先進諸国では「電動化」をはじめとする、イノベーションが更に進むでしょう。
LSAは、技術的(性能的)にはモーターグライダーと飛行機の中間に相当する航空機です。主翼を交換して「モーターグライダー」と「LSA」の主要部分を共用しているメーカーもあります。
今、日本の「ジェネアビ」が目指すべきは、現行法制を逆手にとった「モーターグライダー」活用を最大限に拡大する事です。その為に、荒唐無稽なアイデアを排除しないことです。
我が国:航空界の惨状は、頭の固い「高学歴なバカ」が諸悪の根源と訴えてきましたが、30年振りに恐る恐る足を踏み入れた「ジェネアビ」の現状に垣間見えたのは、むしろ足元にある最も困難で厄介な障壁でした。
誤解を恐れずに訊ねます。
今この時、「ジェネアビ」で空の素晴らしさを堪能している「貴方」は、現在の「惨状」に忸怩たる思いを抱かないのですか? このままでいいのですか…? 翼は本来もっと大きな自由を、人間に与えてくれる魔法の杖です。
刹那の自己満足や優越感や既得権に満足し、初めて空を見上げた時に感じた憧れを、どこかに置き忘れてしまってはいませんか…? 特権意識や功利主義に囚われ、空に憧れる多くの若い仲間を遠ざける仕組みに加担していませんか…? それは巡り巡って、今ある環境を縮小させている事にも、気づいてください。
空を飛ぶことの素晴らしさを、より多くの仲間と分かち合いたいと思うなら、例え既得権を手放してでも、航空界の永続的発展の為に、突拍子もないアイデアを考えてみませんか…?
空のスポーツが、富裕層の贅沢や特殊な趣味人の遊びである限り、この国の航空界の後進性は、変わりません。失敗談を丁寧に伝えるのなら未だしも、昔の自慢話は「百害あって一利無し」です。後退し縮小している現状を、追認することに他なりません。
この国のジェネアビが、開かれた文化としての「スポーツ航空」に発展するのは、簡単ではありません。しかし、現存する器材・人材・環境を今の法体系の元で最大限に活用する志を結集すれば、決して不可能ではありません。否定的な要素をあげつらう前に、可能性を広げる議論を活発にするべきではありませんか。
この写真は、50年前の大利根飛行場で、JMGCのモーターグライダー「RF-4」に見入る私の同期訓練生です。ここから日本のジェネアビは、どれほど発展したでしょう…?
10年間、北海道のジェネアビに関わり、多くの同好の士と接し、湧き上がって来た「妄想」を恥を忍んで披露します。「荒唐無稽」と揶揄されても「思想統一」と勘違いされても、「ブレーン・ストーミング」の素材にして戴ければ幸せです。「口角泡を飛ばす」議論が、ジェネアビ:復興の一歩になることを、節に祈ります。
キーワード:そのⅠ スポーツ航空少年団の設立
そのⅡ ウィンチ発航グライダーの活用
そのⅢ モーターグライダーの活用
そのⅣ 農道空港の活用
次回のブログで、具体案を披露します。(…少し早めの遺言かも…!)
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